個人投資家の限界は

株式投資と激務で1億円まで増やした投資家の雑記

気晴らしにグリーン車に乗ろう

今年最大の台風が日本を襲っていた。

それにもかかわらず、

その日の仕事は長かった。

 

空が暗闇に包まれ、

風の強さが耳で感じられるようになった頃、

「どうせ帰れないから

泊まり込みで仕事をしよう!」

という怪文章がOutlookに送られてきた。

 

上司は職場近くのビジネスホテルを

実費で予約したと誇らしげに語り、

私の後ろで大声で笑っていた。

 

そして、「君も一緒に泊まらない?」

と小粋なジョークをかまし、

平社員の愛想笑いを強要していた。

 

泊まりたくない。

 

早く帰りたい。

 

てか、早く会社辞めたい。

 

ただ、その場で退職届を

投げつける訳にもいかず、

いつもよりなぜか増えてしまった

仕事を片付けた。

 

そして、各々が家に帰れない自慢をしている最中、

会社を脱出した。

 

いつもに増してストレスが溜まっている。

このまま満員電車に乗ってはストレスに

押しつぶされてしまう。

久しぶりにグリーン車に

乗ろうと思った。

 

座れるから良いだろうと思っていたが、

実はそれだけではなかった。

机が使える上、駅に着く度に

外の騒音が漏れてこないので

作業に集中できる。

 

自分は経済ニュースのチェックと読書に励み、

各々も作業に励んでいた。

 

駅弁を嬉しそうに食べる若い女性、

英語の勉強を集中する中年のサラリーマン、

スマホのゲームに熱中する同年代の若い男性と

意外にも寝ている人は少なかった。

 

特別な空間では

寝て時間を潰してしまうのは

少しもったいないからだろうか。

 

自分は寝ようかとも思ったが、

リクライニングを倒して夜景に目を向ける。

いつもとは一味違う眺めもグリーン車の

醍醐味かもなと、ふと思った。

 

そんな流れる夜景を見ながら考える。

「グリーン車に乗って980円は安いのか?」と

一年前くらいの自分はとにかくお金のかかるものには噛み付いて

極論を頭の中で唱えていた気がする。

 

斜め前の席でスマホゲームを楽しむ同年代の男性にも

「時間と金を無駄にしている!なんて愚かな奴だ!」

とか考えていただろう。

 

その男性が働きたくなくて文句ばかり言っているなら

それは少し愚かな行為かもしれないが、

楽しいなら良いじゃないかと思うようになった。

まぁ他人だし、そこまで気にする必要もないだろう。

 

結局は自分のお金と時間を使って

何かを手に入れたり、体験するのだから

そのトレードに自分が満足しているなら

それで良いじゃないかと。

 

自分としてはグリーン車は良いトレードだった。

あの満員電車から解放され、

有意義な時間が送れた。

 

ただ、翌日に

グリーン車で帰ったのを会社の人が見ていたようで

「贅沢だな、調子乗るなよ!」と噛み付かれた。

 

やっぱり人のお金の使い方には

あまり噛み付かないことにしようと改めて思った。

そんなことを気づかせてくれる

素晴らしいグリーン車だった。

それでは。